「闘え！クロスダイバー!!～改造され果てて…」～観劇②

うーんあらすじまで書いてたら、とても長くなってしまった。

出雲の相棒の関大和は、復讐に燃える小西出雲を追いつつ、
伊留馬博士と娘の野亜と協力し、３つの帝国が狙う古代装置
アストラの在処を探すべく奔走。
一方、自分たちの忠実な兵士にするつもりが反逆した出雲打倒の
ため、アストラ発見まで一時的に３帝国は手を組むことに。

「俺はもう人間ではなくなってしまったんだ！」と友人に辛い
告白をする小西出雲に「人間の心がある」と説得する関大和。
往年のヒーロー物の主人公らしい苦悩ですね。青春ですね。
あと、ここの山口クロノス、長沢エビーカ、松浦ゴルダムの
３人のやりとりがまさに３馬鹿トリオって感じで楽しいです。
長沢エビーカが「エビ、イカ？」って言われて激怒してたり、
松浦ゴルダム「急に座るなよ！見えなくなるだろ！」
山口クロノス　「立ってるよ！！」とかね…。
（小さい山口さんだからできるネタ）

３帝国の兵士たちは、アストラへの鍵となる石版を持つ野亜を
誘拐しようとするも、出雲ダイバーに阻まれて断念。
助けられた野亜と再会した出雲は、お互いの話とかして心を
通わします。野亜は出雲の死んだ妹に似てるんだとか。

そこへ今度は山口クロノス達が直々に登場！
変身して出雲は戦いますが、３帝国のボスである３人に大苦戦。
そんな中、出雲を庇って、野亜が死んでしまいます。
「クリリンのことかーーー！」ばりに激怒した小西出雲さん、
スカイダイバー、マリンダイバー、グランダイバーの３つの力が
暴走して自我を完全に失い、松浦ゴルダムを瞬殺。
グッバイ、私だけの松浦ゴルダム！
不利を悟って逃げる山口クロノスと長沢エビーカ。
二人は石版だけは奪い、アストラの力を得て出雲に対抗しようと、
石版の示す遺跡に向かうのですが。

兵士が野亜を攫って移動してるシーンの演出がなんというか
とても斬新でした。
まず、「おれ、ビル！」と役者が数人舞台に立ちます。
はい、これで高層ビル群完成。
そこへ、女兵士と野亜が出てきて、
女兵士「これ、アタシ！」（自分の指）
野亜　「これ、捕まってるあたし！」（同じく自分の指）
二人してそれぞれ指で、ぴょんっぴょんっと、突っ立ってる
高層ビル役者たちの頭の上を移動…。
あー…うん、わかるわかる…。
映画とかアニメである、高層ビルを俯瞰で見てる感じでしょ？
兵士が野亜を抱えて、ビルからビルへと忍者のように転々と
ジャンプで移動してるって設定なんだよね？
うん、イメージできる。浮かんでくる。
でもね？
初めて見る演出でした。すごいな、パワーマイムってやつは！

山口クロノスと長沢エビーカは、遂にアストラの遺跡に到着。
そこに現れた伊留馬博士と生きていた野亜！
実は古代装置アストラも、クロノス達の存在も全て、最強の
兵士・出雲を作り出すためだけに博士によってプログラミング
されただけの存在にすぎない、と。
真の黒幕は伊留馬博士と野亜だったのだ！
真相を知った出雲は、野亜が自分を騙していたことに
ショックを受け、心を閉じてしまいますが、それを救ったのが、
親友で明るく前向きな大和。
出雲は改めて３つの自我、スカイダイバー、マリンダイバー、
グランダイバーを受け入れ、１つの統合した人格と力、
クロスダイバーになることができたのです。
①の記事のチラシ見てほしいんですが、ここで真ん中に
いるのがクロスダイバーで、３つある○枠の中にいるのが
それぞれスカイダイバー、マリンダイバー、グランダイバー。

今までは３つのダイバーは出雲さんを演じる小西さんとは
別の方がそれぞれ演じてたんですが、このクロスダイバーは
小西さんが甲冑やマスクをつけてやってました。
パーツが次々と飛んで来て出雲の身体に装着されていく…
っていうか、「足当てが！」とか「マスクが！」って声と共に
他の役者さんが袖から出てきて、小西さんにガチャガチャ
取り付けてます。
これ、アニメか特撮だったら、飛んできたパーツが見る見る
出雲の身体に装着されて、主人公の回りをグルグル回る
カメラアングルで撮るんだろうなあ。
って、ここまで想像してしまう私は、たぶんかなり優秀な
客の一人だと思うんですがどうでしょう。
たくさんアニメとかみておいて良かったよアタシ！
あと関さん、「よし行こうぜ！」ってヒーロー声で決めた後、
暗転した次の瞬間に何食わぬ顔で
敵サイドのオペレーターになるのはやめて下さい。
準主人公的な大和でさえ、衣装替え無しでそのまま
いきなりアンサンブル化するので、最初えらく戸惑います。


伊留馬博士と野亜を追って、ノアの箱船に乗り込んだ
出雲ことクロスダイバー。
博士へトドメを刺したのは、ずっと出雲を騙していたことを
悔やんでいた野亜でした。
しかし野亜は元々ノアの箱船のマザーコンピューターと
なるべく作られた存在で、既にコンピューターと有機的に
繋がってしまっていたのです。
世界の驚異となるこの箱船を壊すには、野亜を殺さな
ければならない…。
「殺して」と懇願する野亜を涙ながらに倒すクロスダイバー。
こうして平和を取り戻した世界…。
しかし、伊留馬博士らのいた組織…エなんとか（忘れた）は
まだ存在している。
世界のため、死んだ野亜のため、自分のような悲劇をもう
繰り返さないため…
闘え！出雲、大和！闘え、クロスダイバー！！


いや～笑いました。前半特にお笑いネタ満載で、後半は
ヒーロー物らしいシリアスな展開に。
OPの８０年代特撮（ライダーとか宇宙刑事系）風味のVTRも
懐かしかった。
あと、最後のカテコ？の時。
手作り感溢れる出雲のクロスダイバー衣装とは別に、ちゃんと
スーツアクターさんが、テレビとかで見る本物っぽい造形の
クロスダイバー衣装で出てきてくれて、それがすごーく
格好良かったよ！プロだけあって、立ち姿も決まってるし！
例えるなら、「ゼブラーマン」で最後、ずっとお手製の衣装を
着てた翔さんが本物のゼブラーマンになった、みたいな。

シアターサンモールくらいの大きさで舞台観たの、久しぶり。
なかなか見る機会がないので、見られて良かったです。
声優さんを生で見たのも初めてだー。