舞台「銀河英雄伝説 第一章 銀河帝国編」
【原作】田中芳樹
【脚本】堀江慶、村上桃子、西田シャトナー 【脚本監修】田原正利
【演出】西田シャトナー 【演出プラン】堀江慶
【出演】松坂桃李 崎本大海 宇野実彩子[AAA] 中河内雅貴 東山義久
貴水博之 ジェームス小野田 堀川りょう 長谷川初範 他
田中芳樹原作のスペースオペラ。皇帝を要する銀河帝国と自由惑星同盟の長きに
わたる戦い、そして両者に影を差す地球。繰り返される戦いの中で突如彗星のごとく
現れた、帝国軍の「常勝の天才ラインハルト・フォン・ローエングラム」と同盟軍の
「不敗の魔術師ヤン・ウェンリー」、2人の天才の出現で戦いは加速していく・・・。
読んだのは私が中学生か高校生位の頃かな。新書で全10巻。田中芳樹原作の
本はアルスラーン戦記とか創竜伝とかたくさん読んだけど、やっぱり完成度として
この銀英伝が一番かなと。まぁ他の2つはそもそも完結してないんだけど(笑)。
公演時に気になってて見たかったのですがタイミングを逃していたので、今回ニコニコ
動画で無料生放送があったので、タイムシフトして見てみました。
銀英伝と言えば多彩で魅力的な登場人物、戦術を駆使した戦艦戦が目玉なんだけど、
後者をどう表現するのかと思ってました。これがダンスなんですね!指揮官クラスの
ダンサーを先頭に群舞で艦隊戦を表現するんですね。つまり艦隊ダンス!
それだけあってミッターマイヤーやロイエンタールには踊れる役者さん持ってきてます。
めっちゃキビキビ動いてるー!
とは言え、原作を読み込んでないとなかなか艦隊の展開図が頭に浮かばないと思うなぁ。
背景で映像使って少し補足があるとわかりやすいんだけども。
ヴェスターラントの惨劇のあたりはちょっと原作より掘り下げてた感じですね。キルヒアイスが
投下前にラインハルトに阻止を進言しててその上で投下させちゃうんだよね。
で、かつて娘を皇帝に売った父が「仕方がなかった。他に手がなかった」って言い訳する
姿と、ラインハルトがヴェスターラント住民の亡霊に悩まされて同じように言い訳する姿を
重ねて、あんなに見下した父と同じことをしてるっていう絶望と後悔ね。その後のオーベル
シュタインとのやりとりでもボロボロに打ちひしがれててグラスハートですわラインハルト様。
例のキルヒアイスの死はうるうるしたー。指輪が発光ダイオードで目立つようになってて
二度撃たれるんだけどね。うっうっ・・・。
あと個人的に騒動の時ちゃんとオーベルシュタインがラインハルトに寄り添って守ろうと
してるところがグー!そのへん、なかなか原作じゃ描写されてなかったからね。
主演のラインハルト役の松坂くん、なかなか華があって素敵でした。ラインハルトの
青い部分がよく出ている・・・。特にヴェスターラント以降ね。
それとキルヒアイス役の崎本くんは赤毛のノッポさんにしては身長はそんなに高くないけど
声が優しいんだねえ。キルヒアイスっぽい!あれかな、松坂くんが大きいからかな。
あとオーベルシュタインの貴水さん良かった!アニメの塩沢兼人さんの話し方を意識して
たのかな。オーベルは冷酷だけど私利私欲が全くないのがポイントだよね。
舞台版皇帝の長谷川さんは原作よりかっこよかったです。原作だともっと無気力な感じ
なんだけど。最後、キルヒの死後に亡霊みたく出てくるのも良い演出だったな。そこで
皇帝の死後もラインハルトは戦い続ける、だって「失ったものの大きさを考えれば宇宙
くらい手に入れなくては」ってセリフに繋がる流れなんだよね。
あとこの膨大な情報量の物語の中でナレーションっていうのは重要なんだけど、
それが群舞の中で語るのがちょっと揃ってなくて聞き取りづらかったかなー。
このニコニコの無料放送まだ続編も公開してくれるみたいなんで、
« KITTE | トップページ | 「ゲームセンターCX 有野の挑戦 in 武道館」 »
「映画・DVD」カテゴリの記事
- 「うみねこのなく頃に~Stage of the golden Witch~Episode4」(2024.09.16)
- 「仄暗い水の底から」(2024.09.06)
- 「着信アリ」(2024.09.07)
- 「うみねこのなく頃に~Stage of the golden Witch3」(2024.09.05)
- 映画「サユリ」(2024.08.27)
コメント