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皆川博子「倒立する塔の殺人」

戦時中のミッション系スクールを舞台に、女学生たちが書き綴る手記と小説、
「倒立する塔の殺人」。

授業を受けられず航空機を造る部品の工場で働きながら、ドストエフスキーを
語り「美しく青きドナウ」を歌って踊り、エゴン・シーレの絵画を愛する少女達。
その少女達が「倒立する塔の殺人」に向き合う現実パートと、小説中の手記の
パート、物語としての「倒立する塔の殺人」のパートと、本書は三重構造に
なっています。
ヤングアダルト向けということで他の皆川作品に比べ読みやすい文体には
なってますが、時代設定といい作中で少女達の教養の深さといい、何より
皆川作品の不健全で退廃的な美しさはしっかり生きてますから、なかなか
どうして舐めちゃだめです。
作品の三重構造に加え、地に足のついた(言わば比較的我々に近い現実観を
持った)阿部欣子の目線、華奢で繊細な三輪小枝、小枝の「お姉さま」の
ような存在になる上月嵂子の当時の教養階級らしい眼差し、過去と現在が
複雑に絡み合って、頭の中をぐらんぐらん揺さぶられるよう。

一応ミステリ部分もあるんですが、それよりもそういう少女達の美しくて残酷な
世界を楽しむお話かなと。
ほんと皆川さん1930年生まれで84歳とか信じられないです。

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