4/25S「魔王 JUVENILE REMIX」
原作:伊坂幸太郎/漫画:大須賀めぐみ
脚本・演出:鈴木勝秀
出演:*pnish*(佐野大樹 森山栄治 鷲尾 昇 土屋裕一)
池岡亮介 味方良介 Ry☆(ギルティ†ハーツ、AiZe) 影山達也
細見大輔/ラサール石井
演劇ユニット*pnish*初の原作物。原作は伊坂幸太郎原作小説を複数ミックス
させて、大須賀めぐみが漫画化したもの。
過去の安藤兄のシーンと現在の安藤弟のシーンが交互に入り、亡き兄の追って
いたものを調べるうちに、弟もまたカリスマ政治家犬養の真の姿に気づき、自らの
特殊能力を使って、兄とは違う方法で犬養に迫って行く。
伊坂作品にいくつかある、強大な権力とそれに立ち向かうことになる一庶民の物語。
たとえ話や有名人・映画からの引用が多いのも、あーさすが伊坂作品!ってなり
つつ、選挙前日にこんな憲法9条改正がどうこうみたいな話やっていいのかなーなん
て余計なことも心配しちゃいましたが(笑)。
休憩なしの2時間で、登場人物も演出も無駄を削ぎ落としたイメージ。そこもスタイ
リッシュで伊坂作品っぽいとも感じました。スズメバチの過去とかアンダーソンの
こととか、説明あんまないしね。
ラスボスとして描かれている犬養も別に極悪人って訳じゃないんだよね。犬養の
障害になる存在を抹殺しようとするのは彼を盲信する部下で、彼自身は特にそれを
望んでるわけじゃない。どちらかと言うと、そこで自分の道が閉ざされるならそれも
運命として受け入れるタイプで。やろうとしてることはファシズムに例えられてるけど、
残虐とか冷酷って感じでもないし。でも安藤兄弟は、犬養の扇動者としての能力と、
何も考えずに彼に煽られるまま従う民衆を危険視した。
ラストは漫画と同じなのかな。結末が明確に示されないところも、っぽいけどもね。
TRUMPぶりに見た池岡くんが思ったより滑舌良くなくてがんばれー!ってなりましたが、
土屋さん演じる犬養はさすが演説で民衆の心を動かすアジテーターだけあって、耳触
りの良い声で、グラスホッパーの党員になりたくなりました。
*pnish*以外では岩西の細見さんが世界観に馴染んでて、まさに2.5次元!ってのを
体現してましたね。
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