恩田陸「訪問者」
久々の恩田作品。そして恩田作品らしい作品。
不審死を遂げた女主人の屋敷で暮らす老境の兄弟達。訪れる来客。
急死した映画監督の残したシナリオ。名も知れない相手からの警告の
手紙。死んだはずの女主人を見たと主張する少女。雷の夜と新たな死体。
閉じ込められた彼らによる謎を巡る会話が中心。
カリスマ性のある亡き女主人の館に家族が残って暮らす設定、他でも
あったよね確か。恩田作品にしては最後しっかり解答をだしてきてるけど
(普段はもっとふわっと曖昧に終わる)、別の可能性もまた秘められている
のだという余韻があっていいね。まあ、あっけなくもあったけどね。
っていうか、カメラマンの長田がいるかいないかわからない存在感だった
から「実はキーマン」キャラかと思ったよ。
途中から出てくる小野寺がいいキャラ。プライベートアクターという職業
を活かして、他の作品にも出て欲しいな。
っていうか、小野寺も「ドラマにもなった」って言ってたけど、これ土曜9時に
やってた「プライベート・アクトレス」だよね。原作は漫画なんだけどさ。
まさかここで話題に出るとはね。
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