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小林泰三「完全・犯罪」

「アリス殺し」「玩具修理者」と最近、小林泰三作品を読み進めてますが、
本作も含めて今のところどれもハズレなし!です。
彼独特の偏執的なロジックの海に溺れそう。

「完全・犯罪」は「酔歩する男」でもテーマになったタイムスリップ物。
あれを少しライトに薄めた感じかな。だからあそこまで複雑怪奇では
なく、あれですよ。ドラえもんで各時間ごとのドラえもんが大集合する
あの有名な話に近いかも。ところどころセルフツッコミが入るのが
ユーモラスだし力技のラストでした。でも、要所要所での論理展開は
さすがの説得力でしたね。
「ロイス殺し」はちょうどちょっと前にカーの「火刑法廷」を読んだので、
記憶鮮明だしとてもタイムリーでした。「火刑法廷」で語られたロイスの
言葉を膨らませて作られたお話なのですが、本家「火刑法廷」のある
人物に関わる世界観が具体的に描写されているので、うすら寒さを
感じる話ではありました。
「双生児」は本短編集の中で一番印象に残ったお話でした。幼い頃から
身の回りの物だけでなく、親達の呼び間違いを受け入れてきた事により
互いの「名前」すら共有してきた二人の姉妹。アイデンティティに疑問を
持った姉と一人の男性の出現。オチの底冷えする冷たい声かけもいいね。
結局二人の精神は互いの肉体を行き来していて、死んでもなお魂(精神)
が存在し続けている姉は妹の肉体に入って、もう行き気は出来なくなった
のかなあ。
「隠れ鬼」は序盤の、理由もわからずただ追いかけられている描写が
怖くて、ホラー作家たる作者の筆力を感じた。やっぱり自分は訳が
わからず人が恐ろしい目に合うことに恐怖を感じるのか、主人公が
追われる理由に(過去)気づけば後は結末が気になってしまうところ。
あんなスケール大きな話しになるとは思わなかったけど(笑)。
「ドッキリチューブ」はどこかで見た話だと思ったら、世にも奇妙な物語
の原作になった話しだったんですね。確かに世にもらしい、ブラックで
ユーモアがあって、かつシュールな話しだと思います。最後の最後で
納得してしまうあたりね。

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