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是枝裕和/佐野晶「三度目の殺人」

役所広司、福山雅治、広瀬すず出演映画の小説化。
二度目の殺人の罪を問われた三隅の弁護を行うことになった重盛。
三隅の供述に翻弄されながら、重盛は裁くこと、真相を追及することと
向かい合う。

とにかく三隅が捉えどころが無い。二転三転する供述もさることながら
愛想笑いを浮かべ恭順なようでいて空虚な器のように心根の芯が感じ
られないところが不気味ですよね。
そして、物語の結末として「真相」は語られない。咲江が手を下したのか、
咲江は教唆したにすぎないのか。どちらにしろ三隅は死刑になった。
咲江を救いたい三隅と、三隅を救いたい咲江。
重盛は自分の娘を不幸にした自身の経験から三隅の希望を採った。
それは三隅の死刑を選んだことであり、命を裁いたことでもあった。
それが「三度目の殺人」なのかな。

これはやっぱり重盛の物語なんだと思う。勝ちにこだわる弁護士として
真相に興味無く、法廷戦術を駆使することで生き抜いてきた重盛が
最後には「本当のことを教えてくれ」と強く望むようになる。
でもきっと本当のことなんてものは、「器」に誰の感情を注ぐかで変わって
しまうものなんだということもわかっていて、それでも真相を知りたいと
願うなら、きっと重盛は弁護士として人として変われたんだろうな。
娘との関係も改善しそう。

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