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真藤順丈「ジョジョの奇妙な冒険 無限の王」

ジョジョのスピンオフ小説は今まで読んだことなかったけど
今回はリサリサ先生がメイン、時期的にも波紋とスタンド、
二部と三部の狭間期とも言える1970年代から80年代あたり。
てっきりリサリサは2部以降、再婚して戦闘とは離れて隠居して
暮らしてるのかと思いきや、再婚した夫と死に別れた後はまた
SPW財団の顧問として活動していたんだなあ。
そりゃ、ジョセフも気が気じゃないよね。

リサリサの弟子でジョセフやシーザーにも師範代として指導した
ロギンズ&メッシーナの子孫がSPW財団で波紋使いとしてリサリサの
護衛と調査官を務めてるの、やっぱり2部からの繋がりとして
嬉しかったし、波紋とスタンドが両方使えるのはジョセフしかいない
と思ってたからそのメッシーナの孫のサーシャが同じく波紋と
スタンド両方使えるのにもびっくりした。
っていうかリサリサもなってた。
何より、最終章で齢100歳にもなろうかというリサリサがそれでも
まだ自分にはやることがあると前線に立ち続けるのは、かつて自分より
若い者たちにリスクを押し付けて自分は前線から遠ざかって、彼らを
致命的な運命の結果に追いやってしまったという想いがあったから。
そしてそこで最後に挙げられたシーザー・A・ツェペリの名に深い
後悔が感じられたな。

オリジナルキャラクターの造形や心理、時代背景もしっかり描かれていて
説得力のある話だった。
リサリサ先生も2部の超然とした姿の印象が強かったけど、いや本作でも
すっごい人なんだけど、もっと内面が描かれた分、人間味が増した
感じがしたよ。まさかリサリサ先生も最後スタンド発動するとは思わなかった
よ!ハウスオブアースだっけ。直接触れないと波紋を流し込めないという
波紋使いの問題点を、波紋の風を送り込むというやり方で解決したという
意味で、波紋使いの最高点にリサリサは達したのかもしれないなあ

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