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清水 杜氏彦「うそつき、うそつき」

全国民が嘘発見器を内蔵した首輪を装着することを義務付けられた
ディストピア世界。無理に外そうとすれば首輪が締め付けられ死に
至る。
そんな世界で首輪解除を生業として生きる少年が主人公。
嘘をつくと点灯する赤ランプ。それを誤魔化すダミーランプ。
なるべく善人を救いたいという想いと、悪人なら敢えて見捨てることも
やむなしとする主人公が、本当に救いたい人ほど救えず、師匠、ピッピ、
仲介人、クールハース、サクラノたちの言葉の先に何を思ったのか。
ずっと他人の嘘に振り回され続けた人生だったんじゃないかな。
主人公の元に首輪除去を依頼に来るいろんな人の話がよかった

「Pearl」

アマプラでおススメされてて鑑賞。

1918年のテキサス州で、戦争に行った夫を待ちながら
動けない父と厳格な母の元で農場で働く女性パールは
ダンサーになるのを夢見てる。
しかし結婚前からずっとこの農場を出て行くことを夢見て
いたのに、夫は農場で暮らすことを望み、さらに戦争に
行ってしまって農場に父母と残されてしまう。
母から抑圧され続けてきたパールがダンサーになる夢の
オーディションで敗れた時に遂に…という。

主演のミア・ゴスの何とも言えない怖さよ。
映画技師や義妹がパールのサイコっぷりを察して逃げ出そうと
するんだけど、それを追いつめる表情(と殺戮)。
ラストの長回しのパールの歯を見せた笑顔ずーっと映り
続けてるの一番怖いし、瞬きを全然全くしないので途中で
目が乾いて涙が出てきちゃうんだけど、泣きながら笑ってるのが
目を離せないのですわ…。
義妹に語る本音のところで愛されたかったという話があるけど
冒頭でアヒルを殺すシーン以前に抑圧され奪われ続けたという
部分があるのかなあ

7/27M「夏空のモノローグ」


原作:オトメイト(アイディアファクトリー/デザインファクトリー)
脚本・演出:桐山瑛裕(SUPERNOVA)
小川 葵:中川梨花
木野瀬一輝:塚本凌生 加賀 陽:永島龍之介
沢野井宗介:白石康介 篠原涼太:古賀 瑠
浅浪 皓:三好大貴 浅浪 翔:伊奈聖嵐
綿森 楓:大海将一郎

原作ゲームをプレイしたのは4年前。しっかりブログの記事も残ってて
こういう時、ブログやってて良かったな~って思う。
元々はループ物+乙女ゲーという設定に惹かれて手に取ったゲームでしたが
いま、リメイク発売のタイミングで舞台化するとは。

上演時間は3時間半!
全員を攻略している前提の大団円ルートだから各キャラの掘り下げは
少ないけど、木野瀬のお泊り会での会話と先生と弟の話は切ないな…
木野瀬とのシーンはたぶん日替わりで主人公と話すキャラが変わるみたい。
っていうか綿森も言ってたけど本作最大の被害者は木野瀬だよお。
(舞台観て未プレイの人はぜひやってみてほしい)。今回なかった
カガハルの話はまさに「未来へようこそ!」って感じで希望に満ちて
いて好き。そっちも見てみたい。
木野瀬と加賀ハルはタイムループ関連の被害者、浅波と篠原は逆に恩恵を
受けている、沢野井部長はこれをチャンスと捉えてるって立ち位置だよね。
1幕目は科学部との日々で1年ループの存在が示されるあたりで終わり、
2幕目は綿森が準主役くらい出番が多い。葵自身が明日を迎えたくない
理由=母とのわだかまりに向き合うお話。
原作でもあったっけ?要は個別ルートの主人公は好きな人のために未来を
受け入れる決断をしただけで、心から明日を望んでたわけではないから
1年ループは終わらないって話。言われてみればそういえぱそうだな…とも。
あと、舞台では描かれなかったけど、最後の世界線でも部長はちゃんと
状況把握してるんじゃなかったっけ?天才…
薄桜鬼やカラマリのように各人のルートも舞台化してほしいなと思うんだけど
このお話は個人ルートの終わり方ではループは解決しないしこの後また記憶を
なくして1年ループに戻っちゃうんだよなと思うと舞台化しにくいかもなあ

貴志祐介「天使の囀り」

前から読んでみたかった一冊。
この作者の本は随分前に「黒い家」を読んだきり。あれは人怖系
だったけど、本作は寄生虫怖、かな?

序盤にメールで語られるアマゾン探検の話や、そこで聞く土着の
風習とか怖れとかの話は怖かったかなあ。
風習とか昔からその地に伝わる土着の信仰って、ちゃんと科学的な
理由とかこれまでの歴史からの学びとかあるんだよね。
アマゾンから帰ってきた恋人の変貌と死、同様のことがアマゾン隊
メンバーにも起こっていると…。

途中までは人怖、終盤はグロかなあ。
実写で見てみたい気もするけど、厳しいかもね。倫理的な。
漫画ならいけるかな。

岩手遠野・花巻旅行

岩手へ一泊二日で行ってきました!
気温自体はそんなに高くなく天候も花曇りが多かったものの
わりと湿度が高くて体感的には暑かったな

岩手は2年ほど前にも行ってるんですが、その時は平泉メイン
だったので、花巻・遠野には行けなかったんですよね。
今回、ずっと行ってみたかった遠野市立博物館とその企画展
「遠野物語と異界」を中心に、花巻では宮沢賢治関連の施設を
訪れました。

まずはこれ!偶然にも初日に行くことが出来ました。
学芸員さんの説明も1時間弱たっぷりあって充実!

異界というテーマが、この世・現実と鬼などが住む世界との境目。
それは村境だったり、川だったり、一年のうちに農業を始める日と
終える日だったり、逢魔が時だったり。
いろんな境を人々は恐れ、警戒し、神を祭ったり鬼を寄せ付けない
手段を講じたりしたんだね

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オシラサマとぼうふりんがみ。人型のものはやはり迫力があるね…

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雪隠雛に河童のミイラ(!)
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呪詛返しのやり方がのった本に護符。遠野の人々の生活の身近なところに護符や呪詛が
あったんだなあという。
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花巻は宮沢賢治関係の資料館へ。宮沢賢治、私はまだまだ不勉強で著作も
有名どころしか読んでないんだけど、詩や童話の創り手としてだけでなく、
農業や宗教の切り口からの資料もあって興味深かった

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宮沢賢治イーハトーブ館では、NHKみんなのうたの「メトロポリタン美術館」の
アニメーションを作った岡田忠成氏の遺作となり、川本喜八郎氏が引き継いて
完成させた短編アニメ「注文の多い料理店」が見られます。人声無し、挿絵を
動かしたような手触り、ラストの不気味さ…めちゃくちゃ良かった。
ラストは包丁鳴らしたシェフ姿の猫が襲ってくるより、謎の3匹の美女が踊り
ながらにじり寄ってきて、目がネコ目になってヤマネコに姿を変えるこっちの
展開の方がよっぽど怖いよね。

入間人間「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」

ネタバレして書きますけども。

これの肝って、主人公がまーちゃんと一緒に誘拐されたみーくんだ
と読者に思わせておいて、実は同じくその場にいた誘拐犯の息子の
方だったってことでいいんだよね?で、本物のみーくんは冒頭に
学校のシーンに出てきた菅原道真くんだったと。
まあ学校のシーンなんて序盤以外ほとんど出てこないから読者の
頭の中からは消え去ってるとはいえ、名前がみーくんになる以外の
伏線ってあったっけ…?
あと、結局現代で殺人事件を犯してるのは主人公なんだよね?

壊れてしまったまーちゃんが、本物出なくてもあの惨事を一緒に
体験した「みーくん」を求めるのはわかるんだけど、主人公に全然
感情移入できないまま終わってしまったなあ。

 

「哭悲」

びっくりするほど血しぶきだった笑
タイトルからして勝手に幽霊物(なんか悲しい怨霊的な)ホラーだと
思い込んでたら、一生分の血しぶき浴びるほどのグロ・ゴア系ホラー
でしたわ。
舞台は謎のウィルスが蔓延した台湾。ウイルスの突然変異で感染者の
食欲・性欲などが暴走し、残酷なまでの手法で襲いまくる。
感染症により欲求が抑えられなくなっているだけなので、意識も
あるし、自分がしていることも理解している。なので罪悪感で涙を
流す人もいれば、これまで抑え込んできた本能を暴走させたり、
考えうる限り残虐な方法で相手を苦しめようとしてきたりもする。
瞬きを我慢できないと同じ、と作中で医師が語るのでなるほどと。
まあ地獄絵図です。そういう理由でグロになるっていうのはまあ
理解できるんだけど、グロ平気だけど好きというわけでもないので
そこはまあ…という感じ。
電車の中でヒロインに絡んでくるおっさんがリアル胸糞なんですが
映画公開の時の写真でヒロイン役の女の子とおじさん役の男の人が
仲良さそうでわろた

「わたしの幸せな結婚」

これと、鬼に見初めらて花嫁になる漫画の広告はPixivで親の顔より見ました…
広告で見た時は、不幸で虐げられてきた健気な少女と、その嫁ぎ先で心を
閉ざしていた若様が次第に惹かれ合っていき…みたいな部分だけだったので
実際半分くらいは異能バトルだったの意外でしたわ。

今田美桜ちゃん、可愛いね。段々旦那様に善い着物買ってもらってお洒落に
なっていくので、可愛さが増していく。
目黒蓮くんの旦那様は部隊の男達のなかで一人飛びぬけてでかいので、彼らと
一緒に映るとパース合ってます?ってなるな?美世と並ぶと身長差・対格差が
あってよき。部隊の中で部下の男たちとわいわいやってるときが、素っぽい
くだけた感じが出ているのですが、これは役作りなのか目黒蓮くんが出てる
のかちょっとわからない。

義理の実家、といっていいか元居た家の家族が酷いんですけど、家を焼き討ちに
されるというしっかりザマァ展開です。でもいくら攫われた妻を助けるためとは
いえ、それなりに家を異能で焼き討ちにして旦那様は問題にならなかったん?
義妹役の子がベイビーわるきゅーれのちさとだったんですが、全然違うね!

知ってるキャストも何人かいて、おごたんとか、あと胡散臭さが素晴らしい
渡邊圭祐くんとか。

個人的にはもっと恋愛に寄ってもいい気もするけどね

「ベイビーわるきゅーれ」

少し前に見た「黄龍の村」が面白かったので、同じ阪元裕吾監督の作品である
本作を見たのですが、知名度的には逆だったのかも。

プロの殺し屋女子2人が社会不適合な生活をしながら、殺したり、喧嘩したり
バイトしたり仲直りしたりする何とも不思議な味わいの作品。
黄龍の村で復讐果たした後、打ち上げ飲み会でぐだぐだやってるあの雰囲気に
少し近いかも。
喧嘩した後にまひろがケーキ買って、言葉上手ではないなりに懸命に謝ってる
の可愛くて。ちさとじゃなくてもわきゃわきゃしたくなるし、その後すぐに
殺人に誘って「帰ったらケーキ食べよ!」ってなってる、この殺しと女子高生
らしい生活感(社会不適合気味)が一体というか地続きなんだよなあ。

殺しの後始末をしてくれる清掃屋の田坂さんが水石亜飛夢くんなんだけど
(テニミュ2ndの柳)、こちら黄龍の村にも出ていたね。あと、まひろが
戦った強敵の男も、黄龍の村で復讐者側のメインだった人だったと思う。

本作は2もあるらしい。見られたらみよ!

「Promiss~戦慄の約束」

一緒にあの世へ行く約束をしてた2人の少女のうち、1人が生き残ってしまい
亡くなってしまった方の少女の幽霊に狙われる…みたいな前提だけ聞いてた
んですが、詳細結構違いましたね!?

まず少女2人はともに上流階級の子供で、双方の親が共同出資する新設のタワマン
に一緒に住むことになっていたのに、国全体を襲う経済破綻で両親は破産寸前。
少女たちは絶望し、一緒に死のうとするんだけど、先に死んだイブの様態を
見ておじけづいたボウムは逃げ出してしまう。そして時が流れ、いまや
不動産業を営むボウムの一人娘が当時のボウムと同じ15歳になろうとする頃
彼女に危機が迫るって感じでした。

イブの絶望は大人からしたら馬鹿らしいけど、多感な時期特有の心の闇とか
あったんかなあ。最初からそんなに死にたがってたわけじゃないボウムが尻込み
するの当然な気もする。
あとボウムの娘のベルがめっちゃいい子でさ。ボウムが自分の不始末で娘の命に
危機が迫ってるもんだから自分を犠牲にしようとするのはまだわかるけど、ベル
の方まで母のために命をかけようとするの偉い。
あとボウムの母、追い詰められて死者イブ相手に生者であるイブ母を人質に
しようとするの妙案ではあるけど、泣き出した彼女を抱きしめるのまさに母
だったな…


あと結末も意外。ベルは無事か死ぬかどっちかかと思ってたんだけど、重い
障害が残る状態で生き残るという。
イブは満足だったのかな、これで。

「ヴィーガンズ・ハム」

早く帰れると毎日動画が見られる~というわけで、アマプラ月間のため
今日も映画視聴。
前から話に聞いてた「ヴィーガンズ・ハム」。
売れない肉屋がたまたまひき殺してしまったヴィーガンの遺体を、ひょんな
ことからハムにして売ったら、美味い美味いとバカ売れ!
味を占めて、肉屋夫婦はヴィーガンを狩りにいくようになる・・・という
コメディホラーです。
頭のおかしい夫婦がにっこにこしながら人を殺していく様子がコミカルで
おもしろかったw

「黄龍の村」

SNSでバズってるのは知ってたけど、やっと見られた。
なんでこんなに映画見てるのかって言うと、期間限定アマプラに
入ったから…。
ネタバレ見ずに視聴できてよかった。

ざっくりいうと因習村に迷い込んじゃった若者たちが、大変な目に
会う話、なんだけど。ここまでで前半30分くらいで、後半30分で
まさかの展開。というわけで1時間の映画なんですわ。1時間でこの
面白さ、すご。

ラストの爽快感いいし、女の子達も好きになっちゃう。
最近こういう系統の作品多くて好きだなー

「死刑にいたる病」

阿部サダヲ怖すぎんか?
ずーっと話を聞いている警察官は、どんな気持ちなの?
娘におススメの本とか教えてもらって親しくなりかけてたの「やっべー」って
なんなかったん?

学生時代に通っていたカフェのオーナーが24人の学生を殺したシリアルキラーとして
逮捕された。その犯人から手紙で呼びされ、立件された事件のうち最後の一つ
だけは自分の犯行ではないからそれを調べてほしいと頼まれた主人公。
主体性のない母、抑圧してくる父、ランクの低い大学とその周辺、鬱屈とした
彼の中にしみ込んでいく大和の魅力・人たらしの恐ろしさ。
特に自己肯定感の低い親から抑圧を受けている子供たちに寄り添い、時間をかけて
信頼関係を築いて洗脳してコントロールしていくんですね。それ、主人公も同じ
なんだよね。あの善良そうな、人好きのする笑顔や態度。
途中獲物に迫るときにアップになる阿部サダヲの黒目がまた怖くて怖くて。
冒頭と終盤の拷問シーンも結構えぐいし、ラストの引き方もなー!

主人公の調査パートと面会室での会話がメインなんだけど、面会室のあのガラス越しの
やりとりの緊張感。相手の姿が仕切りにガラスに映り込み、自分自身と重なる演出も
たまらんよ。

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