早見和馬「イノセント・デイズ」
元恋人の家を放火し、妻と二人の幼い子供を殺した凶悪犯。
彼女に下された死刑という判決。
裁判官が語る判決の理由の短い1フレーズに、メディアが「整形シンデレラ」と
囃してた呼称にこれまで生きてきた彼女のどんな人生が内包されているというのか。
語り手たちは彼女の同級生だったり、被害者の友人だったり、彼女の母の
出産に関わった人たちだったり。
まあ最初のお医者さん以外は、みんな彼女にどこかしらの罪の意識が
あって、でもそれを告白しきれないまますべてを背負って、彼女はもう
誰にも裏切られることのない世界へ望んで旅立ってしまったという。
最後の瞬間、慎一の掴んだ真相や女性刑務官の手を振り払ってでも
死ぬために生きることへあがいた、人に委ねてばかりだった彼女の初めての
強い意思を見せたシーンは、暗い、救いがない、というだけではない、彼女の
命の輝きを感じてしまったよ。
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